札幌市東区にあるモエレ沼公園は、「アート」と「自然」が融合したユニークな公園で、札幌市の打ち出した「環状グリーンベルト構想」のひとつとして2005年にグランドオープンしました。もともとは廃棄物処理場でしたが、20世紀を代表する世界的に有名な彫刻家である「イサム・ノグチ」により公園全体がひとつの彫刻作品として生まれ変わり、現在では数多くの観光客が訪れる札幌を代表するアートパークとなっています。

モエレ沼公園の基本情報をご案内すると、休園日はなく365日開園しており入場料と駐車料は無料で、エゾヤマザクラを中心におよそ1900本の桜があります。面積は約189ヘクタールで、広大な敷地には幾何学形態を多用した山や噴水、イサム・ノグチがデザインした遊具126基などが整然と配置されており、自然とアートが融合する美しい景観を楽しむことができます。春には桜が咲き乱れ、夏には水遊び場などの夏を彩る施設がオープンして大勢の子ども連れで賑わいます。秋には周囲一面が紅葉にあり、冬には広大な敷地に降り積もった雪の中でクロスカントリースキーやソリ遊びが楽しめるなど、四季折々に楽しめる公園です。モエレ沼公園を象徴する建築物としては「ガラスのピラミッド」があります。
三角面と四角錐の立方体のガラスが組み合わされて作られており、太陽の光を通すことで時間ごとに映りこむ景色が変わり、さまざまな表情を見ることができます。建物内にはイサム・ノグチを映像や書籍で紹介するギャラリーや多目的スペースの他に、オリジナルグッズを販売するショップやフレンチレストランなどもあるので歩いて疲れた体を休めるのにも最適です。
フォトスポットとしても人気で、日中であれば青空と一体となった青いピラミッドが撮影できますが、おすすめは夕焼けが映える夕方の時間帯で、青からオレンジまでグラデーションに染まる空がガラスに映り、芸術的な一枚を記念に残すことができます。また、敷地内のアート作品を無視してはモエレ沼公園を楽しむことはできません。3本の円柱が互いに支え合うことで有名な「テトラマウンド」などがありますが、アート作品はそれぞれの距離が離れているため、レンタサイクルを利用して回るのがおすすめです。なお、モエレ沼公園へのアクセス方法は札幌市街地からは車で約30分、電車を利用する場合は地下鉄東豊線環状通東駅からバスで25分となっており、営業時間は午前7時から22時までとなっています。